カニ道楽番長が海へ旅立ってからしばらくたちました。
今頃、子供たちは首尾よくアサリに入り込めたかな。
kiyo
あの、ちっこいカニが、我々人間に何を教えてくれたのか、きちんと考えろ!
というリクエストを管理人の父から、直接いただいたため、考えてみたいと思います。
(言われないと考えないっていうのも、どうかとは思うのですけど・・・)

個人的には、動物は人間のような考え方はしないと思うので、感情移入するのは苦手です。
アニメで言えば、人間と同じ言葉をしゃべる動物とか、普通に出てきますが現実にはいません。
環境問題とかで語ることもできるのでしょうけど、私が語ってもイマイチ説得力がありません。
(もちろん、番長たちが住めるような海洋環境が長く続くことを願っています)

あの小さいカニが、最初から凶暴だったこと、卵の世話を焼いていたこと、卵がかえったあと、動きが鈍くなってもう死んじゃうのかなという感じだったことはよく覚えています。

動物は、人間のように、「今、出産(産卵?)すべきか、否か」については、人間のような仕方では考えられません。人間は、「今、妊娠出産したらキャリアに支障が出る」と思うかもしれませんが、カニにはそういうのはないので。

とはいえ、子孫たちが生きていけないと思ったら、自ら卵を放棄して落としてしまいますし、生きていけるかもしれないとおもったら、自分が瀕死になるレベルまで育児?を頑張ります。
一族の繁栄が使命であり、なんらそれに疑問を持たず、目の前の子孫たちを必死に世話するのです。
そのひたむきさには、考えさせられるところは、確かにありました。

目の前にいる子供のために、ただ、ただ頑張る。
そして、死ぬ。

一種の神々しさを感じました。
ある意味で、生き物としての生き方の縮図を見た気がします。

カニ道楽番長に共感できるとすれば、子供を産むということに関してです。

私は妊娠〜出産〜育児を経る中で、明らかに体調が悪くなりました。
アレルギーが妊娠前はひどくなかったのに、産後からものすごく出るようになりましたし、喘息の発作に見舞われた時は死ぬかと思いました。自律神経失調症がなんどもぶり返してきて、起き上がれないことしばしばでした。
妊娠前の、厳密に言えば20代前半の、まだ病気とかしたことのない健康な状態に戻りたいと思うことが、本当によくありますが、厳密には無理です。
遊んで、ズタボロな生活をした結果の病気・慢性疾患なら、まだわかりますが、真面目に生きてきたつもりです。なんで、地味にいくつも病気するんだろう?妊娠しても出産しても元気な人はごまんといるのに?と納得がいきませんでした。

カニ道楽番長を見たら、あれだけ必死に子育てしているのだから、弱るのも無理ないかと思いました。そして不思議なことですが、今の状況で頑張ろうと思えました。

人間はカニと違って、育児のあとの人生が長くあります。
まだまだ時間がないけれど、育児のあとの人生を楽しめるように、体のメンテナンスをしていこう、と前向きに思えるようになりました。喘息であることも受け入れ難くて、「こんなの私には必要ない!」と思い、薬もしょっちゅう飛ばして調子が悪くなっていましたが、番長が海に帰ってからはきちんと飲んでます。

ありがとう カニ道楽番長。
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